【旅行】特に何もない、だから過ごしやすい街 イタリア・ウディネ

旅行

どうも。

今回は、私の質素な生活の中で唯一と言っていい贅沢である“旅行”の思い出です。

旅の舞台はイタリアのウディネ

タイトルで既にネタバレしていますが、特に目立った観光スポットは出てきません。
だけど、それが良い、という内容です。

内容が無いくせにボリュームだけが多くなりました。
それでも最後まで読んでいただけたら嬉しいです。

今回の旅行は安さを優先してFlixBusという長距離バスを利用しました。
一応リンクを貼っておきます。が、読み進めていただければわかりますが、利用はあまりオススメしません。参考までに。

FlixBus: Affordable Global Bus Travel
✔ Low cost bus travel in Across Europe, North America, South America and Asia ✔ 400,000 daily connections to 2,500 destinations in 35 countries ✔ Wi-fi & plug ...

AM7:40フィラッハ中央駅発 → AM9:20ウディネ着予定。

出発予定時刻の10分前に乗車するバス停に到着し、しばらく待機。
しかし予定時刻を過ぎてもバスはやってきません。

FlixBusはほぼ確実に遅延します。

過去に何回かこの会社のバスを利用したことがありますが、今まで時間通りに乗車できたことは一度もありません。

複数の都市を経由してやってくる長距離バスだから仕方ない。そう自分に言い聞かせて待ちました。

30分ほど遅れて、イラ立つ心に障る派手な緑のバスと体の仕上がったおっちゃんがやって来ました。

運転手のおっちゃんにアプリのQRコードを見せて乗車。

座席の秩序が保たれている場合と崩壊している場合があって、今回のバスは「何番の座席だね。」と逐一確認していたので、みんな所定の位置に着席していたようです。
ルール無用のときは最悪座るところが無い場合もあります。他の旅行の時に経験しました。

前との間隔は狭く、空調も機能しない快適さ☆1の座席。
WiFiは繋がるバスと繋がらないバスがあり、今回は繋がらないやつでした。

色々と文句を垂れていますが、安さを優先した代償です。
移動中の快適さを求める方は他の交通手段を利用した方がいいと思います。

オーストリアとイタリアの間にそびえる山を越え、出発から30分程でイタリアに入国しました。

バスで国をまたぐ感覚がなんだか不思議。
たかだか20kmしか離れてないのに、国境を越えた瞬間に全く読めなくなる標識に興奮していました。

フィラッハからウディネまでの距離は大体120km。
私の東京の実家から静岡県が代表するげんこつハンバーグの炭焼きレストラン”さわやか”沼津学園通り店までの距離とほぼ同じです。


余談ですが、一度さわやかのハンバーグを食べてみたいと思い、沼津学園通り店へ行った時のこと。

開店10分前にお店に到着しても1時間待ちと言われ、さらに私以外は若い男女ペアしかいませんでした。「男一人でさわやかに並んでる全然爽やかじゃない奴いて草」とSNSに投稿される未来が見えたので、近くのブロンコビリー沼津バイパス店に避難してがんこハンバーグを食べた経験があります。


淡い思い出を振り返ったりしていたら、バスが明らかに目的地ではない場所に停車しました。
どうやら専用の給油所のよう。

この時点で既に予定到着時刻は過ぎていました。

結局30分ぐらい給油とメンテナンスにかかり、目的地に着いたのは予定時刻を1時間超えたAM10:20。

繰り返しになりますが、移動時の快適さや時間にシビアな人は他の交通手段を利用した方がいいです

今回の旅行先、ウディネについてネットで調べたことをうすーく紹介します。

ウディネはイタリア北部のフリウリ=ヴェネツィア・ジュリア州に属する人口約10万人の街。

フリウリ=ヴェネツィア・ジュリア州という名前は”フリウリ”と”ヴェネツィア・ジュリア”という2つの地方を合わせた州名のようで、ウディネはフリウリ地方に属しています。

ワイン、ハム、チーズの生産が盛んな地域で、近隣国のオーストリアやハンガリーなどの影響を受けた”フリウリ料理”なるものがあるそうです。

また、イタリアサッカーのトップリーグ、セリエAに所属する”ウディネーゼ・カルチョ”というクラブのホームタウンになっています。

私は小学生のころウイニングイレブン(たしか2011)というサッカーゲームでイタリア代表を好んで使っていた時期があり、そのとき異常にシュート能力が高いディナターレという選手が所属していたクラブという予備知識だけありました。

バスターミナルの展示

初めてのイタリアの感想は、アフリカ系の人たちが多いなぁというもの。
フィラッハではたまに見かける程度なので、カフェに朝からたむろしている光景が新鮮でした。

あとは街並みが色鮮やかすぎて、歩いているだけで楽しい。

インターネットでイタリアのおすすめ観光都市を調べてみても、一切検索に引っかからないウディネ。

それにも思わず頷いてしまう観光スポットの少なさです。
今回は私が訪れた3か所を厳選して紹介します。

フリー素材サイトから拝借した画像

おそらくウディネで最も有名な場所。

結構な勾配のある坂を10分ぐらい上ると、街を一望できる頂上に着きます。

敷地内では博物館やカフェが営業していましたが、私はスルー。

パステルカラーの赤みがかった屋根が可愛いなぁと思いながら、しばらく街の景色を楽しんで下界に戻りました。

地元の人たちの憩いの場という感じがしました。

広場を囲むように飲食店が並んでいて、老若男女問わずコーヒーとタバコを片手に談笑していました。

週末の午前中はこうやって過ごすのかぁ、いいなぁとか思いました。
あと天気も良いなぁと思いました。
なのでよかったです。

ウディネ城の麓にある広場。

アーチ状に加工された外壁を石柱が支えている特徴的な造りの建物と時計台なんかがあります。

照り返しがまぶしい白壁で、改めて天気が良いなぁと思いました。


魅力が全く伝わらない紹介になりましたが、あまり観光スポットが無いがゆえに観光客でガヤガヤしていないというのは、私にとってはすごくお気に入りポイント高めでした。

軽く触れたフリウリ地方の”フリウリ料理”には目もくれず、イタリアというだけの安直な考えで昼食はピザ一択でした。

Google Mapで評価の高かった”Assaje”というお店へ。
開店前でしたが、お店の前にはすでに数名が並んでいました。

正午を知らせるマッテオッティ広場の鐘の音とともに開店。

ほぼ使い物にならない英語能力でなんとか入店し、コロッケと無難なマルゲリータを注文しました。

まずは小さめのコロッケが登場

カリカリに揚がった衣の中に滑らかな舌触りのジャガイモとチーズが入ったコロッケ。

日本の通常サイズにして、中濃ソースをかけて白米と食べたいコロッケでした。美味い。

次いでピザが入場

浅い知識で能書きを垂れさせてもらうと、イタリアのピザは2つに大別できるようで、ナポリ風とローマ風があるそうです。

ざっくりした違いは、ナポリ風は厚めのふわふわ生地で縁(コルニチョーネ)があるのに対し、ローマ風は薄めのカリカリ生地だそうです。

画像のとおり、今回のピザは明らかにナポリ風のそれでした。

見た目と香りだけでもう美味しいことはわかったので、食べなくてもいいかとすら思いました。

ですが、小学生の時に「残さず食べましょう、いただきます」の掛け声を任せられた経歴のある身として、食べないわけにはいきません。

たぶん初めてのイタリアで興奮していたのもあって、うまが過ぎてました。
美味しすぎて怒りにも似た感情が湧いたのは初めて。

噂には聞いていましたが、こっちの人たちは縁を残すんだそうで、私の席から見える範囲の他のお客さんたちは例外なく残していました。
エビフライの殻も、刺身の盛り合わせに添えられた食用菊も食べる私は現地の作法?常識?なんかに目もくれず、しっかりコルニチョーネまで胃に放り込みました。

最後は無料で提供されたエスプレッソで終了。ごちそうさまでした。

店員さんも陽気に接してくれて非常に好印象。
会計の際に「じゃあ合計で1,000€になります。」と言われ、「あぁ、このボケって世界共通なんだなぁ」と認識し、へらへらしながらチップを加えた支払いをして退店しました。

ピザ屋を出たのが13時過ぎ頃。

特に見たいものも無く、ピザで思いのほか腹いっぱいになったので、ちょっと街をぶらぶらした後は公園のベンチで寝てました。

旅行しに来て昼寝するとかどうかしてると思う一方で、逆にこれってすごく贅沢なことなんじゃないかとも思ったり。

美味しいピザが食べられて、きれいな街並みを見れただけで満足したので、帰りのバスの時間まで4時間近くベンチで横になっていました。

ワークマンで買った1,900円ぐらいの靴を愛用しています

帰りも行きと同じく癪に障る緑の長距離バス。安定の30分遅延でターミナルに到着しました。

運転手のおやじ(行き帰り同じ)は行きもそうでしたが、運転中にずっと誰かと通話していました。

ちょいちょい聞いたことのあるような”フレスコ”とか”ペスカーレ”という単語が耳に入ってきていたので辞書を引いてみると、イタリア語で”新鮮”と”魚”という意味だそうです。

絶対仕事と関係ない会話してる。別にいいけど。

あと、電話なのに身振り手振りが多い。見てて楽しい。

旅の最後は国境検査が待っていました。

EU圏内でも国境を越える際は必ずパスポートを携帯しましょう。恐ろしく面倒なことになると思います。

乗客全員が一度バスから降ろされ、むちむちオーストリア男性警察による身分証のチェック。

大丈夫だとわかっていても、いざむちむち警察に確認されるとなると結構ビビりました。

詳細はわかりませんが、一人の男性客に何か問題があったのか、その人の検査が終わるまで20分くらい待ちました。
結局、フィラッハには予定時刻から1時間遅れて到着。

特に移動で疲労とストレスを感じましたが、総じて楽しい日帰り旅行になりました。

落ち着いた雰囲気でありながら、街の中心は地元の人たちの活気を感じるウディネ。

正直、日本からわざわざ観光しに行く場所ではないと思いますが、私にとってはとても居心地の良い街でした。


~費用~
 交通費
  往路:13.99€
  復路:10.99€
 食費(ピザ・コロッケ・飲み物+チップ):21€
 合計:45.98€

コメント

  1. 青い梅の砂糖 より:

    日本円だとトータルいくらくらいになりましたか?
    あと、ウディネを選んだきっかけがあればお伺いしたいです!

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