前回に引き続きフロアボールについての記事です。
今回は私が現在所属しているクラブに加入するまでの経緯について書いてみたいと思います。
私が実際に行った手順を要約すると、
クラブ検索
↓
連絡
↓
事前面談
↓
再度連絡
↓
移籍手続き
という感じです。以下で順に詳しく説明したいと思います。
※国やクラブによって手続きは異なると思うので、あくまで1つの事例として読んでいただけたらと思います。特に、トップレベルの国・クラブになると話は全く別のものになると思います。
クラブ検索
まずはオーストリアにはどんなクラブがあるのか、その下調べをしました。
私が参考にしたのは 「Österreichischer Floorball Verband」、「Floorball Flash」、そして各クラブのホームページの3つです。
Österreichischer Floorball Verband(オーストリア・フロアボール連盟)
連盟のホームページには、オーストリアの地図に各クラブの位置情報が掲載されているので、自分が住みたい地域にクラブがあるかどうか確認できます。
地図のリンクからクラブのホームページへ移動することもできます。
Floorball Flash
オーストリアリーグの試合日程や結果等をまとめているサイトです。
リーグ順位などから、自分のレベルに合ったクラブを探すために参考にしていました。
クラブホームページ
ブンデスリーガに所属しているクラブは全てホームページを作成しているようです。
練習に関する情報や、どんなカテゴリーを持っているか(男女ともにチームがあるか等)、連絡先などをここから確認していました。
↑は私が所属しているクラブのホームページです。
私がクラブを選ぶ際に重視していたことは、”リーグで上位にいるクラブ” と ”ドイツに近くて、ドイツ語の方言が強すぎない地域” の2つでした。
そのため、第1候補は私が確認した時点で国内2位だったウィーンにあるクラブでした。
連絡
続いて、第1候補のクラブへホームページの問い合わせフォームを通じて連絡をしました。
実際に送ったメッセージはこんな感じ。
Hallo,ich heiße Shin und komme aus Japan.
(どうも、私の名前はシンです。日本人です。)
Ab Mai dieses Jahres wohne ich ein Jahr in Österreich.
(今年の5月から1年間、オーストリアで暮らします。)
Ich möchte Sie fragen, ob ich bei Ihnen an einem Probetraining teilnehmen kann.
(あなたたちの練習にお試しで参加できるかどうか、お尋ねしたいのですが)
文法的にも表現的にも、間違いなくもっと良い文章があると思います。
下手に作りこんでめちゃくちゃドイツ語ができる奴だと思われても困るので、自分の伝えたい内容をできるだけ簡単に書いて送りました。
しかし、返事が来ることはありませんでした。
舐められたのか、ただ怪しかったのか、理由はわかりません。
こういうこともあるか、と切り替えて、オーストリア最南の地域を拠点とする暫定1位だったクラブに連絡しました。
上述した ”ドイツに近くて、ドイツ語の方言が強すぎない地域” という希望は捨てた形になります。
文章は↑のままで、少しでも怪しさを軽減させようと思い、Gmailのアカウントに自分の写真を追加してからメールを送りました。
次は2時間ぐらいで返信が来ました。
Wir trainieren mit unserer U14 und U16 immer Mittwoch und Freitag.
(いつも水曜日と金曜日に14歳以下と16歳以下の子たちが練習しています。)
Du kannst gerne zum Probetraining einmal vorbeikommen.
(君もお試しで練習に参加できるよ。)
なにがどうなってそうなったのか、今でもわかりませんが、14歳と16歳以下の練習に参加する許しを得ました。
舐められているのか、それとも何かの誤解なのか。
そのどちらにも対応できるような文章を考えた結果、
「お返事ありがとうございます。年齢を書き忘れましたが、私は28歳です。ですが、最初はどのカテゴリーの練習でも構わないので、ぜひ参加させてください。」
と返信しました。
すると、
「誤解があったみたいです。マネージャーに引き継ぐので、連絡を待ってください。」
と返ってきました。誤解でよかった。
そして、その日のうちにマネージャーから連絡があり、
「もちろん練習に参加しても大丈夫。ところで、来週リモートミーティングをする時間はある?」
ということで、幸運にも練習に参加させてもらえることになりました。ただ事前面談のおまけ付きで。
断る理由が1つも見つからなかったので、震えて1週間後のミーティングに備えました。
事前面談
震えて待つ1週間はあっという間に経過しました。
日本時間PM11:00設定のリモートミーティング。
パソコンの画面の向こう側には、オフィスらしき部屋で肘掛け椅子に鎮座するクラブマネージャー。
簡単な自己紹介をした後に、話は本題に入っていきました。と言っても、”我々のクラブはどんなクラブか” と ”オーストリアのフロアボールの現状” を聞くことがメインでした。
なので私が伝えたことは自己紹介と、いつオーストリアに来て、いつ日本へ帰るのかぐらいでした。
このミーティングが渡航の2か月前のことだったので、もう少し日付が近づいたら再度連絡するよう言われ、少しの歓迎ムードを感じて無事ミーティングを終えました。
再度連絡
オーストリアに住み始めて少し落ち着いた頃、再度クラブマネージャーへ連絡しました。
すると、クラブの案内をしたいから、子どもたちの練習の日に体育館で会おうということになりました。
2ヶ月前にパソコンの画面上にいた人が、今度はリアルに目の前でクラブについての詳細を教えてくれました。ディスプレイからも良い人オーラが漂っていましたが、実際に会っても良い人は良い人でした。
コーヒーもおごってもらいました。やっぱり良い人。
移籍手続き
クラブには受け入れてもらっても、海外で試合をするにはIFF(国際フロアボール連盟)に承認を得なければいけません。
ということで、国際間の移籍手続きをしました。IFFのホームページに移籍にかかる様式があります。
一部の例外を除いて、基本的に手続きの費用として220スイスフラン(現在のレートで約36,000円)かかります。
ありがたいことに、今回の私の移籍ではクラブが支払ってくれました(ドイツの時は自腹)。
様式の提出と費用の振り込みを行って数週間待つと、IFFの移籍リストに情報が反映されます。これで晴れて海外で試合に出られるようになります。
以上、私がオーストリアのクラブに加入するまでの経緯でした。
7年前にドイツのクラブに加入した際も、ほぼ同じ手順を踏みました。
面倒なことはそれほどありません。
必要なのは多少の言語能力と度胸ぐらいです。
夏休み期間を終え、練習が始まってからまだ1ヶ月しか経過していませんが、チームメイトと少しずつ打ち解けてきて感があります。
やっぱり海外の選手と一緒にやるのは楽しいなぁ、と毎回の練習で思います。
もっと日本の若い子たちも海外に行かないかなぁという希望を持ちつつ、今回は終わりたいと思います。
それでは。
コメント
ありがとうございます!
いつも楽しみにしています