【ワーホリ】オーストリアでした仕事・アルバイトの話

オーストリア

どうも。

前回に引き続きオーストリアでの仕事の話です。

今回は仕事の体験談です。
嬉しいこと1割、辛いこと9割の内容になっています。

最後に仕事した上での感想なんかも綴っています。

私が最初に人材派遣会社から紹介を受けた勤務先は、スーパーの自社ブランド?のハムやベーコンなどの加工肉をパッキングして、各スーパーに配送する工場でした。

結果的に、辛すぎて1ヶ月で辞めることになります。

就業時間はAM6:00~PM3:00、途中30分の休憩が2回ある1日8時間労働。

毎日、全身白衣で作業していました。

こんな感じ

私が割り当てられた仕事は、ベルトコンベアから流れてくるハムなどをパックに詰める作業。

右から来るハムをパックに詰めて左に流す。
これを8時間。

しかも冷蔵庫温度の部屋、ずっと同じ立ち位置、動かすのは腕だけだったのでめちゃくちゃ寒い。

作業は毎回違う正社員と2人1組で行うことになっていて、ハズレ社員を引いたときは地獄でした。

大声をあげたり物に当たるおやじとか、長時間離脱するタバコおやじとか。
これまで生きてきて最も嫌いになった人間と出会えたのもこの職場。

これ以上は長くなるので割愛しますが、色々ありました。

そんな中でも、工場の中で2つだけ心の安らぎを得られる時間がありました。

1つは食事。

1回目の休憩では朝食、2回目の休憩では昼食が提供されます。

辞める1週間前ぐらいに判明したことですが、給料から天引きされる形で食費を支払わないといけなかったらしく、私はその手続きをしていなかったので、ずっと無銭飲食をしていました。

メインのシュニッツェル以外は全てビュッフェ形式でもらいほうだい

冷静に考えて、このクオリティーのご飯が無料のはずがない。

有料だと気づいた後も、新人っぽい給仕係さんの列に並んでご飯をもらってました。

心の安らぎ2つ目は優しいおばちゃんとのトーク。

私と同時期に仕事を始めたクロアチア人のおばちゃんとは、互いに拙いドイツ語でギリ成立していない会話をしていました。

このおばちゃんのおかげで1ヶ月耐えることができたと言っても過言ではありません。

ちなみに、オーストリアには旧ユーゴスラビア諸国の人たちがたくさん移住しています。

そのため、高い言語能力を求められない単純作業の部署で働く人たちのほとんどが、クロアチア、セルビア、ボスニアなどからの移住者でした。

英語もドイツ語も話せない北マケドニア出身のでかいおやじ社員とペアになった時は、ジェスチャーだけの意思疎通で8時間を共に過ごしました。

結局、心の安らぎ2つをもってしても耐えられるの1ヶ月が限界だったので、別の仕事を紹介してもらうことにしました。

最終日に日本人が働いていたことの証として、何に使われてるのか不明な木材にエビのお寿司を描きました。
最初はミッフィーを描いて、ミッフィーは日本出身じゃないと気づいてエビを追加しました。

続いて始めた仕事はスーパーの倉庫です。

スーパーで扱う商品を一時的に保管し、各店舗からの発注に応じて出荷するバカでかい倉庫です。

勤務時間はAM6:00~PM12:00ぐらいまで。
各店舗からの発注を全て終えたら帰れる。終わらないと帰れない。
なので11時に終わることもあれば、15時に終わる場合もあります。

常温、冷蔵、冷凍保存の3つの部門があって、私は冷凍保存に配属されました。

フォークリフトを運転しながら商品を拾っては台に積み上げて、配送先ごとに整理しておくという仕事です。

フォークリフトに台を乗っけて

指示された商品を拾い集めて

全部積み終えたらラップで固定して整理するだけ。

マイナス25℃の冷凍室の中での作業でしたが、肉体労働なのと専用の防寒着が支給されるため食肉加工工場よりは辛くはありませんでした。

ただ、この仕事を始めた最初の1週間はしんどすぎて、大量の鼻水を垂らしながら泣く1歩手前の状態で働いていました。

まず、初日にレクチャーしてくれた先輩女性の話をほぼ理解できなかったこと。
ごりごりに訛ったドイツ語で、数個の単語を聞き取るので精一杯。
まだ北マケドニアおやじとのコミュニケーションの方が伝わる。

次にしんどかったのは、私のドイツ語が通じないこと。

AIが作業パートナーになっていて、AIから無線で指示された商品を台に積んだら「〇個積み終わりました。」とこちらがドイツ語で言うと、次の指示が来るというシステムでした。

この ”終わりました” にあたるドイツ語 ”bereit” をAIが正しく認識くれないんです。

日本語で表記すると「べライト」になるんですけど、ドイツ語の R の音は喉の奥を震わせるような音で、L とは違う音になっています。

そして語尾の T は母音が無いので、聞こえるか聞こえないか程度のトゥの音です。

この bereit との戦いで作業が全く進まない。

このままだと使い物にならないということで、AIが正しく音声を識別できるように bereit だけ日本語アクセントの beLeitO の音で録音することで対処することになりました。

なので、事情を知らない同僚が私のべライトを聞いて、「お前のbereitは一体何なんだ」と言われたときは本当に悔しかったです。

他にも色々ありましたが(あるオーストリア人女性に猛烈に嫌われていたこととか)、これも長くなるので割愛します。

倉庫の仕事は去年の12月末に辞めています。今は完全にニート状態です。

これまでオーストリアで稼いだお金だけで帰国までの生活は十分にやっていけるとわかったので辞めました。

オーストリアで働くことはワーホリ期間中の目標の1つでした。

外国で働くってどんな感じなのか、オーストリアの人たちがどんな仕事の仕方をするのか経験できたのはすごく嬉しい。

最後に、経験の中から個人的に印象的だったオーストリアの労働環境というか、そんな感じのことを3つ紹介して今回の記事は終わります。

仕事と休みの時間

就業時間になったらすぐに仕事を止めて帰宅。休憩時間になったら作業の途中でも休憩する。切りの良いところまでやろうとしても「休憩!」と逆に注意されるぐらい、仕事と休みの区切りがはっきりしていました。”やるときはやる、休むときは休む”という気概を感じました。

善良な労働環境

私の雇用形態は派遣社員でしたが、しっかり冬のボーナスが支払われ、有給休暇も付与されました。有休も消化しなければ給与に還元されます。有休とは別に、この日は前日にホッケーの試合があるから休みたいと言っても休ませてくれました。外国人労働者であっても、不当な扱いをされるようなことは全くありませんでした。

外国人労働者

食肉加工工場のところでも少し触れたように、旧ユーゴスラビアにルーツを持つ人たちがたくさんいます。私が勤めた職場はいずれも高い言語能力や専門的な知識・技術を必要としない場所だったので、ほとんどの労働者がオーストリア人ではありませんでした。こうした仕事は、往々にして肉体労働・単純作業なので、オーストリア人ではなく、賃金が安くて済む(ただし最低賃金は守られている)外国人が支えているそうです。あとは看護や介護に携わる職も同じような状況らしいです。これは日本でも起きてる現象かなと思います。

コメント

  1. 青い梅の砂糖 より:

    むしろ割愛した部分を詳しく聞きたいです

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