【旅行】ウィーンだけじゃなくて、グラーツもいいよ

オーストリア

今回は日帰り旅についての記事です。目的地はオーストリアのGraz(グラーツ)

今まで訪れたオーストリアの街の中で、個人的に一番のお気に入りです。

グラーツの魅力が少しでも伝わるように書いたつもりでしたが、そうはなっていません。
期待値低めで読んでみてください。

人口:約29万人(目黒区と同じぐらい)
面積:127.56㎢(目黒区の約9倍)
その他:第一次世界大戦のきっかけとなったサラエボ事件で暗殺されたオーストリア皇太子の出身地

オーストリア南東部に位置するシュタイアーマルク州の州都であり、ウィーンに次いで国内第2位の人口規模。
8つの高等教育機関があり、約5万人の学生が住む大学都市。
美術館や博物館がいたるところに点在していて、中心部は”グラーツ市歴史地区”として世界遺産に登録されています

フィラッハから電車とバスを乗り継いで、約2時間半でグラーツ中央駅に到着しました。

駅から東に2kmほど離れたところにある旧市街へ向かいます。

街を東西に分けるムール川

海外でよく見る南京錠だらけの橋を渡ると、そこから旧市街が始まります。

旧市街はパステルカラーの建物がひしめき合って、頭上には街灯や路面電車の電線が張り巡らされています。空の狭さがなんとも東京を彷彿とさせるような、させないような。
なんとなく落ち着く閉塞感。

中央広場は周辺にレストラン・カフェ・売店などが立ち並び、憩いの場といった感じ。

そして広場には宮殿のような外観をしためちゃくちゃカッコいい市庁舎があります。
修繕を加えながら昔のままの姿を保ち続けているそうです。

中央広場のすぐ近くにある武器博物館。

オスマン帝国による度重なる攻撃を受けていた17~18世紀頃の剣や鎧などが保存されています。
建物の1階は受付と土産売り場になっていて、2階から5階までが展示エリアです。

画像の他にもサーベル、銃、槍など様々な種類の展示物があります。

どんよりとした雰囲気の薄暗い空間に信じられない量の武器・防具が展示されています。

展示物の撮影は可能ですが、触ることはできません。
各フロアに監視員がいて、常にギンギンの視線を感じます。

中2ごころを思い出したい人にはすごくオススメ。
私は取り戻せました。

住所:Herrengasse 16, 8010 Graz
営業時間:4月1日~10月31日 10:00~18:00

     11月1日~3月31日 10:00~15:00
定休日:月曜日
入場料:大人1人12€~

Landeszeughaus

昼食はGösser(ゲッサー、実際の発音はグェッサーに近い)というオーストリアNo.1を謳うビールメーカーが経営するお店へ。

“Bräu(ブロイ)”は日本語で醸造所という意味です。”brauen”という「ビールを作る/醸造する」という意味の動詞を名詞化したものが”Bräu”です。

私はお酒に関して無知なのでよくわかりませんが、レストランの中に醸造所が併設されているんだろうと思います。

出来立てのビールを伝統料理と一緒にお届けすることを売りにしているのかもしれませんが、伝統料理だけ注文しました。

今回はハンガリーを起源とする、中欧の定番料理”グーラッシュ”をいただきました。
牛肉とパプリカ、たまねぎ等の野菜を煮込んだスープです。日本でもそこそこ認知度あるような気がします。

塩味が抑えられていて、遠くで手を振っているのがわかる程度に野菜の旨みを感じ、牛肉はほろほろに崩れていくほど煮込まれていて美味しい。

ネギが散らされた丸いものは“Knödel(クヌーデル)”というジャガイモやパンから作られるもっちり触感の団子です。大好き。こちらでは肉料理の付け合わせとしてよく食べられている、日本の白米的な位置づけの料理です。

もう少し何か胃に放り込みたい気分だったので、ブレッツェルも注文しました。

これは日本でも説明不要なぐらい知られているドイツ発祥のパン。

腕組みしたような見た目で、焼く直前に水酸化ナトリウム水溶液をかけることで何かしらの化学反応が起きて表面がこんがり茶色になり、独特な香りを放つあれです。これも大好き。

何も考えず棒に架かったものを全て食べましたが、食べた個数によって支払いが変わるのか、もしくは出されたものがセット価格なのかよくわかりませんでした。

めちゃくちゃフレンドリーな店員さん、うまうまな料理で満足。おすすめ。
ビールが好きならもっと楽しめるんだろうなぁと、下戸であることに少し悔しさを感じるお店でした。

住所:Neutorgasse 48, 8010 Graz
営業時間:(日)~(水) 11:00~22:00
     (木)~(土) 11:00~24:00
定休日:なし

昼食を終え、”Schlossberg(Schloss=城、Berg=山)”へ。
頂上からの景色が美しいという前情報をもとに行ってきました。

美しすぎ。
空、街並み、庭園、目に入るものすべて綺麗。
この景色を見るためだけにグラーツに来てもいいぐらい。

そして街のシンボルになっている”Uhrturm(時計台)”。

この時の時刻は13:30

もともと時間だけを示す長針しかなかったものに、後になって分を示す短針が取り付けられたため、普通の時計とは長針と短針が逆になっています。

その昔、要塞として利用されていたSchlossberg。
戦争での敗北によって建物のほとんどが取り壊される中、「これだけは勘弁してください」という熱い市民の要望によって時計台は今に至るまで現存しているそうです。

少し離れて見ると、なんだか愛着が湧いてくるような可愛らしいさを感じます。

旅の最後はカフェでゆっくり過ごすのがお決まりになっています。

他にも行こうとしていた場所はありましたが、昼食を取って旧市街をぶらぶらしていたら満足してしまいました。

今回は”Hotel Sacher(ホテル・ザッハー)”が経営するカフェへ。

Hotel Sacherはウィーンやザルツブルクにあるオーストリアで最も有名なホテルです。

そのホテルが作り出したオーストリア定番スイーツのザッハートルテは既に食べたことがあったので、ここでは“Apfelstrudel(アプフェルシュトゥルーデル)”というリンゴの焼き菓子を注文しました。
オーストリアの伝統菓子です。

“Apfel”はリンゴ、”Strudel”は渦という意味で、調理されたリンゴを薄い生地でぐるんぐるんに巻いて包み込んでいるのが名前の由来だそうです。

「どうせアップルパイと大して変わらないだろ」と思った方、その通りです。
アップルパイの味を想像してもらえれば、それがアプフェルシュトゥルーデルです。

生地がしっとりしているのと、バニラアイスなどと一緒に食べる点が違うぐらいです。美味い。

ちなみに、店内には私の他に気品溢れるおばさまと、短パンに半袖ワイシャツのオシャレおやじ(私にとっての金持ち外国人の典型的な服装)のお客さんしかいなかったので、私だけ浮いている感じがしてずっとソワソワしてました。

住所:Herrengasse 6, 8010 Graz
営業時間:9:00~19:00
定休日:日曜日


こんな感じでいつも通りゆるーく日帰り旅行を楽しんできました。

当初は世界遺産のエッゲンベルク城にも行く予定でしたが、今回は断念というか、どうでもよくなってしまったというか。

やり残したこともあるし、旧市街の雰囲気も良いし、なにより丘からの景色が最高だったので機会があればもう一度行きたい。

オーストリアを訪れる予定のある方は、ぜひグラーツも候補に入れてみてください。

それでは。

コメント

  1. 青い梅の砂糖 より:

    ところどころに戦争の記録がある中で、美しい景色が両立しているところが平和の大切さをより教えてくれる、そんなすてきな街だと思います。ここに住め

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