【ワーホリ】オーストリア・フィラッハでの引っ越し直後②

オーストリア

どうも。

あっという間に半年が経過し、1年間のオーストリア滞在がちょうど折り返しを迎えました。

少しずつ帰国時の飛行機の手配やら、思い出旅行の計画を始めているところです。

そんな終わりの準備をしている今日この頃ですが、前回に引き続き今回も引っ越した直後の部屋に電気が通るまでの話です。

電気泥棒

入居日当日のこと。

鍵の受け渡しのために来ていた大家。
次に予定があったのか、とにかく早く帰りたいオーラがひしひしと伝わってくる対応をしていました。

私:「電力会社とはどうやって契約するんですか?」

大家:「自分で勉強しろ」

こんな塩な対応をして、すぐに帰ってしまいました。

大家の言う通り、自分で勉強を開始。

スマホで電力会社の検索をするも自宅で充電すらできないので、バッテリー残量に注意しながらの試行錯誤。

購入してから1年も経っていないのに、Goole Pixel 6aの消耗スピードは信じられないくらい速い。
電力会社のホームページの解読に手こずっている内に、みるみる電池マークが減っていく。

スマホが力尽きたら終わりなので、充電できる場所探しに一旦シフトすることにしました。

図書館やマクドナルドなど、思いつく限りの場所で試みましたが、どこも何かしら問題というか躊躇してしまう点があったので諦めました。充電のために飲みたくないコーヒーへ4€払うこととか。

SIMカードのデータ使用量も気にしないといけなかったので、WiFi環境を求めて近くのショッピングモールに向かいました。

そこで、期せずして無料で充電できるエリアを発見します。

赤く囲ったところにコンセントがあり、ここに2~3時間鎮座

一切の買い物もせず、充電が終わるまでひたすら読書。

盗んだ電気で電力会社との手続きを進めていきます。

オーストリア国内にいくつかある会社の中から、検索して一番最初に出てきた会社に申し込むことにしました。

ここでも壁にぶち当たります。向こうの対応の遅さです。
オンラインで申し込みをしてから1週間経っても連絡すらありません。

電力会社とのやり取りは遅々として進まない。
スマホのバッテリーに細心の注意を払い、消耗してきたらショッピングモールへ行くの繰り返し。

私が当初想像していたよりだいぶハードモードな生活が続きました。

ホームありホームレス

わずかな希望をもとに電気の点かないスイッチを押して、部屋に響く”パチッ…”という乾いた音を聞くのが毎朝の習慣でした。

電気と合わせてガスも通っていなかったので、シャワーも冷水しか出ません。

家で温かい食事も取れず、毎日冷水シャワーを浴び、日の出とともに目覚め、日没とともに眠る。
外じゃないだけで、やってることはホームレスとほぼ同じ。

そんなホームありホームレスに救世主が現れます。

私がこの街で加入しているスポーツクラブのマネージャーです。

直接会って以降、私の身の回りのこと全てを気にかけてくれました。

ここでの生活には慣れたか、こんなイベントがあるから一緒に行こう、近くにキレイな湖があるから夏になったら行ってみな等々、頻繁にアドバイスや誘いの連絡をしてくれます。

変なプライドのせいで、電気は自力でどうにかしようとしていましたが、電気なしの生活が辛すぎて彼の優しさに甘えることにしました。

「実は引っ越してから一週間ぐらい経つけど、まだ部屋に電気が通ってないんだよね…」と相談すると、なんでもっと早く言わないんだとばかりに彼は動き始めました。

私の個人情報とこれまで電力会社としたメールのやり取りを伝え、後のことは全てマネージャー任せの状態に。

彼は全く繋がらない電力会社に何度も電話を掛け、おびただしい数の発信履歴のスクショを添付したメールで「日本から来た俺の知人がほぼホームレス状態でヤバいから速く対応してくれ」と、私の窮状を添えて対応の催促をしてくれました。

その甲斐あって、彼の助けを得てから数日後、やっと私の部屋に明かりが灯りました。

最初に目に飛び込んだあの暖色の柔らかい明かりは本当に尊かった。
「こんな色してたんだね」と、思わず電球に向かって話しかけたのは人生で初めてのこと。

すぐに鍋を買いに行って、その夜は自宅で初めて温かい食事を取りました。

山の裏に沈んでいく太陽を天窓から見つめ、火傷に注意できる嬉しさを噛みしめながら飲むスープ。

どれもこれもクラブマネージャーのおかげ。感謝。

その後も彼からルーターを借りてWiFi飛び交う環境を整え、しばらくの間フロアボールのスティックを借り、自転車まで手配してもらいました。
久々に乗る自転車に興奮しすぎたせいか、その時に口ずさんだ曲は初代ポケモンの自転車のテーマでした。

余談ですが、17番道路(サイクリングロード)ってどうしてセキチクシティからタマムシシティ方面に向かうとあんなに遅いのか。
カッコいいからという理由だけでリザードに経験値を全振りしていた当時の私には全く理解できませんでしたが、あそこって坂になってたんですね。数年前にようやく気づきました。


こんな感じで2週間ぐらいかけて人並みの生活を送れるようになりました。

ウィーンに着いたときもそうでしたが、これまで誰かしらの助けを借りながら生きてます。
そしてこれからも。

他人に助けを求めるのって大事ですよね。
あまり一人で頑張りすぎないでください。

それでは。

コメント

  1. 青い梅の砂糖 より:

    日本の充電器ってオーストリアでも使えるんですか?充電器に限らず、消費電力の違いで日本から持ってきた家電が使えないことはありますか?

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