どうも。
今回は私がオーストリアでした住居探しについて書きたいと思います。
ワーキングホリデーにおいて、序盤に迎えるハードルだと思うので、これからオーストリアに住もうと考えている方の参考になれば嬉しいです。
どこに住むか
そもそもオーストリアのどこに住むのか、という話です。
都市の規模でいうと、最も大きいのが首都であるウィーン、次に学生の街・グラーツ、文化都市・リンツが続きます。
その他に日本でも知名度があるのはザルツブルク(Salzburg)、インスブルック(Inssbruck)かなと思います。
規模の大きな都市の主なメリットは以下かなと思います。
- 空き部屋情報が多い
- 仕事を見つけやすい
- 交通網が整備されている
- タンデムパートナー(言語学習パートナー)が見つかりやすい
身も蓋もないことを言うと、つまるところオーストリアで何をしたいかによって住む場所は決まるのかなと思います。
もしくは、そもそも「〇〇〇したいから、この都市に住む」と決まっている人がオーストリアにやってくるのかなとも思ったり。
「音楽を勉強したいからウィーン」みたいな。
私の場合はフィラッハという小さな街に住んでいますが、フロアボールの選手として受け入れてくれるスポーツクラブがあるため、この街に決めました。
住居の探し方
私は”WILLHABAN”と”ImmoScout24”というサイトで探していました。
WILLHABAN
Willhabenは住居に限らず、あらゆるもの(家具や車など)の買い手と売り手をマッチングするサイトになります。仕事の求人情報まで掲載されています。
個人アカウントを作成してから、気になった物件の提供者(個人または不動産会社)に連絡することができます。
ImmoScout24
ImmoScout24は不動産のみを扱ったサイトです。
WILLHABENと同様、個人アカウント作成後、提供者に連絡することができます。
シェアハウス
ドイツ語でWG(Wohngemeischaft)と言います。
こちらではシェアハウスが一般的に行われており(特に若い人たちの間で)、居住者ごとに寝室が1つ提供され、その他の設備は共有するタイプです。
メリットはなんと言っても”安い”こと。300€台の物件も結構あります。
あと、よく言われるのは色んな国の人と共同生活が送れるから楽しいというもの。
デメリットは常に他人に気を遣わないといけないことと、気を遣わない人と一緒に暮らすことになると非常にストレスを受けることかな、と個人的には思います。
私はドイツで苦い経験をしたので、オーストリアでは絶対に一人暮らしをすると決めていました。
住居提供者への連絡
参考までに、私が実際に送ったメッセージは以下のような感じです。
Geehrte ×××,
(×××様)
ich heiße Shin und komme aus Japan.
(私の名前はシンです。日本人です。)
Ich interesiere mich für diese Wohnung, weil ich ab 1. Juni bis Ende April des nächsten Jahres in Villach wohnen werde und gerade nach einer Wohnung suche.
(6月1日から来年の4月末までフィラッハに住む予定で、現在住まいを探しているところなので、この物件に興味を持ちました。)
Es tut mir leid, dass mein Deutsch nicht so gut ist, aber es würde mich sehr freuen, wenn ich mehrere Informationen wissen.
(ドイツ語が下手くそで申し訳ありませんが、もし物件の詳細を教えてもらえたら嬉しいです。)
Lg Shin
(どうぞ、よろしくお願いいたします。シン。)
返事が返ってこない物件もありましたが、だいたい「1度部屋を見に来いよ」という返信が来ます。
内見
住居の提供者と連絡を取り、日程を決めて内見をしました。
フィラッハはウィーンから直線距離で約300km離れたところにあります。
だいたい東京ー名古屋間ぐらいの距離です。もしくは仙台。
朝7時にウィーン中央駅から列車に乗って、昼前にフィラッハに到着する約4時間半の移動。
フィラッハ中央駅から指定された住所まで歩いて向かいました。
建物の前に到着すると、そこには60代ぐらいの夫婦が立っていました。
てっきりこの人たちが大家だと思っていたら、軽いあいさつを交わした後は何も話しかけてきませんでした。
しばらくの間、私を含めた3人で気まずい雰囲気を共有していました。
10分ぐらい経って、小綺麗な身なりをしたおばさんがやってきました。
大家の親族で、居住希望者との直接のやり取りを担当する代理人でした。
「あなたたちが今回の内見者だね」
代理人のその言葉で私はこの夫婦も居住希望者であることを初めて知り、試合はすでに始まっていることに気付きました。
この時、内見をしたのは屋根裏部屋(Dachgeschosswohnung)。
窓から見える景観だけが良い。それだけ。
部屋の中は真っ白で家具が何もない。本当に何もない、ただのワンルーム。
何も無さ過ぎて案内は5分ぐらいで終わり、大家代理による質疑応答が始まりました。
入居希望日はいつなのか、今はどこに住んでいるのか、仕事はしているのか等。
夫婦はどうやらセルビア人で、夫が近いうちにセルビアの郵便局を退職するから、その後の住まいとして息子のいるフィラッハに引っ越したいみたいなことを言っていたと思います。
一方の私は、1年間の休暇みたいな感じでオーストリアに来ていて、仕事はまだ見つかっていないと現状を伝えました。
仮に夫婦も私も本当にこの部屋に住みたいと言ったら、どう考えても夫婦が選ばれるだろうなぁと、内心めちゃくちゃ焦っていました。
得体の知れない、安定した収入のない外国人に賃貸するなんてリスク高いすぎだろと思ったからです。
さらに、夫婦の様子を見ていると「この部屋、悪くないね」みたいな雰囲気をぷんぷんに出していたので、私はさらに焦っていました。
質疑応答も終わり、色々終わったなぁと思っていたら、大家代理から「すぐ近くに別の空き部屋があるから、よかったら見に行く?」という願ってもないお言葉が。
1つ目のアパートから歩いて数分のところにある、同じような建物の一室を見せてもらいました。
こちらにはまだ居住者がいて、数週間後に退居予定という部屋でした。
日当たりが悪いせいで暗く、なんだか嗅いだことのない気持ち悪いニオイが部屋全体に充満していました。
部屋に入った瞬間に、ニオイのせいでここには住めないと判断した私は、セルビア夫婦がこの部屋を気に入ることを願いながら大家代理の説明を適当に聞き流していました。
大家代理が最後にどちらの部屋が良いか、私とセルビア夫婦に問いかけ、セルビア夫婦は2つ目が良いと言ってくれました。
たぶん2つ目の部屋の方が大きかったからだと思います。
大家代理から「本当に1つ目の部屋に住むと決めたら、明後日までに連絡してくれ」と言われ、内覧は終わりました。
屋根裏部屋に住むなんて、魔女の宅急便みたいでめちゃくちゃ楽しそうじゃんと内見中からワクワクしていたので、その翌日に本決まりの連絡をしました。
住居提供者側の立場からして、一番心配なことは毎月滞りなく家賃を支払ってくれるのかということだと思います。あとは部屋をきれいに使ってくれるか。
私は当時オーストリアでの仕事は見つかっていないし、貯金額を大家代理に伝えてもいませんでしたが、それでも賃貸契約を結んでくれました。
個人的には、内見中の意思疎通をドイツ語でできたのが大きかったんじゃないかなと思っています。
大家代理に「それぐらいドイツ語ができれば、ここで仕事見つかるだろう」みたいなことを言ってもらえたので、多少の安心を与えることはできたのかなと思います。
提供者に安心して貸してもらえるように、経済的な能力とある程度の言語能力を示すことが大切かなと思いました。ついでに、きれい好きですとかのアピールも。
以上が、私がオーストリアでした住居探しです。
本当は住居探しの際にもっと考慮すること(建物の直近のリフォーム、ガスなどのライフライン関係など)がたくさんあると思います。
私自身がシェアハウスでなければ、それ以外のことにあまり関心がなかったので、↑のような情報はよくわかりません。私が体験したことしか書いていないんです。
数は少ないですが、住居関係の情報を説明した他のサイトもチラホラあるので、詳しく知りたい方は調べてみてください。
次回は住居にかかる費用についてや、引っ越しとその際の諸手続きについて書きたいと思います。
それでは。
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